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●衛生推進者の付加価値

「衛生推進者が中心となって労安活動を進めること」は同時に、職場・学校や組織活性(再生)の道ではないかと、筆者は長い間考え続けてきました。

 

衛生推進者になって、労安に取り組む今日的意義として、次のようなことが考えられます。 

 

職場の状況

【仮説】 労安に取り組む意義

職場課題

・毎日が精一杯、疲労困ぱい

・病気休職者の増加

・職場の閉塞感、あきらめ

・教育上の諸問題が山積

・職場が安全・衛生・快適になる。

・医師の面接指導で健康障害防止、業務軽減

・安心と希望が持て、職場に具体的改善がある。

・ムリやムダが削減され、学校教育の質の向上

・子どもと向き合う時間の確保

運動課題

・多忙の解決策がない。

・賃金が上がらない。

・職場多忙で組合活動衰退

・多忙を解消するのが、労安本来の役割

・労安は実質賃上げ(時給アップ)である。

・多忙解消と組合活性の一石二鳥。学習次第

組織課題

・職場に同調者や分会員が少ない。

・組合が職場に見えない。

・中年以降、職場で目標を見失いかけている。

・安全・健康・快適は職場全員(労使共通)の願い。安衛法が味方、精神的支えになる。

・分会の活動が少しは見える。一目置かれる。

1人でも、どこでも自主的に取り組める。

・やりがい、存在感、自信の回復

 

 衛生推進者の活動は、学校規模などによってさまざまで、「これが標準」というものはありません。

 

でも、「法令・データ・説得」という活動の3点セットだけはどこでも共通するものです。

 

筆者もまだまだ試行錯誤の連続で、上記【仮説】の実証は道半ばですが、11つ労安を切り口として取り組めば「大概のことは解決できる。今日より明日が良くなる。」と思えるようになってきました。

  

教育活動であろうと、仕事に関わることはすべて労働時間と労働環境を伴うものです。

 

すなわち、「すべての道は(ローマではなく)ローアンに通ず」るのです。

 

ですから、労安はあらゆる活動の突破口と言えます。